Claude Codeを学習に使われないようにする設定方法【2026年版】— /feedbackの5年保持など見落としがちな罠も解説
Claude Codeの入力データが学習に使われないようにする設定を公式docsベースで解説。Free/Pro/Maxと商用版の違い、DISABLE_TELEMETRY等の環境変数、トグルをオフにしても残る/feedbackコマンドの5年保持という盲点まで。顧客コードを扱うフリーランス向け。
エンジニアのゆとです。
「Claude Codeに読ませたコード、勝手にAIの学習に使われてないよな?」と不安になったことがある人向けの記事。結論から言うと、Free/Pro/Maxのコンシューマー版はデフォルトで学習に使う設定がオンになっている。Team/Enterprise/APIは逆にデフォルトでオフだけど、そのことを知らずにClaude Codeを個人アカウントで使っている人は多い。
自分は普段、複数のクライアントのコードをClaude Codeで触るフリーランスなので、この設定は一度真面目に調べておく必要があった。公式ドキュメント(code.claude.com/docs/en/data-usage)を読み込んで、設定トグルをオフにするだけでは防げない盲点が最低3つあることが分かったので、それも含めて整理する。
結論:まずここをオフにする
コンシューマー版(Free / Pro / Max)でClaude Codeを使っている場合、以下の手順で学習利用をオフにできる。
- ブラウザで claude.ai/settings/data-privacy-controls を開く
- 「Help improve Claude」(モデル改善への協力、に類する項目名)をオフにする
- Claude Codeのセッションもこの設定に従う(Claude Codeだけ個別に設定する項目は存在しない)
ポイントは、この設定がClaude.ai本体とClaude Code両方に効く共通のアカウント設定だということ。Claude Code側のsettings.jsonをいくら探しても「学習させない」に相当するトグルは存在しない。ここを勘違いしていると、Claude Code側の設定ファイルをいくら弄っても何も変わらず時間を溶かすことになる。

Team / Enterprise / API経由でClaude Codeを使っている場合は、そもそもデフォルトで学習対象外。何もしなくていい(例外は後述する)。
Consumer版と商用版でここまで違う
公式ドキュメントを読むと、Claude Codeのデータ利用ポリシーは利用しているプランで真逆になる。
| プラン | デフォルトの学習利用 | データ保持期間 |
|---|---|---|
| Free / Pro / Max(コンシューマー) | オン(オフに変更可) | オンなら5年 / オフなら30日 |
| Team / Enterprise / API(商用) | オフ(デフォルトで学習対象外) | 標準30日 |
商用版が「デフォルトで学習しない」のは、Anthropicの商用利用規約(Commercial Terms of Service)でそもそも学習利用を前提としていないため。個人開発者やフリーランスが自腹でPro/Maxに課金してClaude Codeを使っているケースは、知らないうちに「学習に使われる側」に入っていることになる。
会社の業務でAPI経由のチームプランを契約しているなら心配ないが、「個人のPro/Maxアカウントで会社のコードも触っている」というパターンは要注意だ。
トグルをオフにしても残る、3つの盲点
ここが今回一番書きたかったところ。「学習させない」設定をオンにしたからといって、Claude Codeに関わるデータ全部が守られるわけではない。公式docsを隅々まで読むと、少なくとも3つの抜け道が明記されている。
盲点1:/feedbackコマンドは5年保持される
Claude Codeで/feedback・/bug・/shareのいずれかを実行すると、そのセッションの会話履歴(コードを含む)がAnthropicに送信され、5年間保持される。これは学習利用トグルとは完全に別ルートの話で、トグルをオフにしていても/feedbackを打った瞬間にそのセッションだけは5年保持の対象になる。
デフォルトはオンなので、意図せず送っていることもありうる。止めたい場合は環境変数で無効化する。
export DISABLE_FEEDBACK_COMMAND=1
サードパーティ経由(Amazon Bedrock、Google Cloud’s Agent Platformなど)を使っている場合や、Anthropicの認証情報が設定されていない場合は、/feedbackの内容はAnthropicに送信されず~/.claude/feedback-bundles/にローカル保存される。この違いを知らずに「バグ報告したいから/feedback打とう」とやると、意図せず長期保持コースに入る。
盲点2:セッション品質サーベイの「transcriptを見てもいいですか」
Claude Codeを使っていると「How is Claude doing this session?」という満足度調査が出ることがある。この評価そのもの(Dismissを含む)は会話内容を一切収集しないので無害。
問題はその後に出る別の追加質問だ。「Can Anthropic look at your session transcript to help us improve Claude Code?」というフォローアップで、ここで「Yes」を選ぶと、そのセッションの会話履歴・サブエージェントの履歴・ディスク上の生セッションログファイルがそのままアップロードされる。既知のAPIキー・トークンのパターンは除去されるが、ソースコードやファイル内容はそのままアップロードされる。共有した履歴は最長6ヶ月保持。
これも学習利用トグルとは無関係の独立した仕組みなので、「Yes」を押さない限り何も送られない。頻度をコントロールしたいだけなら環境変数、サーベイ自体を止めたいなら以下。
export CLAUDE_CODE_DISABLE_FEEDBACK_SURVEY=1
DISABLE_TELEMETRY・DO_NOT_TRACK・CLAUDE_CODE_DISABLE_NONESSENTIAL_TRAFFICのいずれかを設定している場合も、このサーベイ自体が出なくなる。
盲点3:セーフティレビューにフラグされた会話は例外
学習利用をオフにしていても、Anthropicのセーフティシステムが「安全性レビューが必要」と判定した会話は、ユーザーの設定に関わらず学習に使われる可能性がある。これは公式docsにもさらっと書かれているだけであまり目立たないが、「オフにしたから100%守られる」わけではないという事実は覚えておいた方がいい。
Claude Code特有の環境変数チートシート
学習利用のトグル以外にも、Claude Code側で個別に止められる通信がいくつかある。全部settings.jsonに書き込めるので、フリーランスで複数クライアントの案件を掛け持ちする人は最初にまとめて設定しておくと楽だ。
{
"env": {
"DISABLE_TELEMETRY": "1",
"DISABLE_ERROR_REPORTING": "1",
"DISABLE_FEEDBACK_COMMAND": "1",
"CLAUDE_CODE_DISABLE_FEEDBACK_SURVEY": "1",
"CLAUDE_CODE_DISABLE_NONESSENTIAL_TRAFFIC": "1"
}
}
| 変数 | 止まるもの | 備考 |
|---|---|---|
DISABLE_TELEMETRY | 使用状況メトリクス(レイテンシ・信頼性・利用パターン) | コードやプロンプトは元々含まれない |
DISABLE_ERROR_REPORTING | エラーメッセージ・スタックトレース | Pro/Max + v2.1.198以降はデフォルトでオン |
DISABLE_FEEDBACK_COMMAND | /feedback /bug /shareの送信 | 5年保持ルートを丸ごと塞げる |
CLAUDE_CODE_DISABLE_FEEDBACK_SURVEY | セッション品質サーベイ | transcript共有フォローアップも出なくなる |
CLAUDE_CODE_DISABLE_NONESSENTIAL_TRAFFIC | 上記の非必須通信をまとめて無効化 | 個別指定が面倒ならこれ1つでOK |
CLAUDE_CODE_DISABLE_NONESSENTIAL_TRAFFICを設定しても、WebFetchのドメインセーフティチェック(アクセス先ホスト名だけをapi.anthropic.comに照会する仕組み)と公式プラグインマーケットプレイスの自動インストールは止まらない。これらは個別にskipWebFetchPreflight: true(settings.json)とCLAUDE_CODE_DISABLE_OFFICIAL_MARKETPLACE_AUTOINSTALLで止める必要がある。

ローカルキャッシュも忘れずに
Claude Codeはセッションレジューム用に、会話ログを~/.claude/projects/配下に平文でローカル保存している。デフォルトの保持期間は30日だが、cleanupPeriodDaysで変更できる。クラウド側の話ばかり気にして、ローカルディスクに平文で残り続けているログを見落としがちなので注意。
{
"cleanupPeriodDays": 7
}
顧客の端末を借りて作業した後や、共有端末でClaude Codeを使った後は、このディレクトリの中身も忘れずに確認するといい。
フリーランスが顧客コードを扱うときの実務チェックリスト
自分のように複数の顧客案件を掛け持ちしていると、「この設定、案件ごとに変える必要があるのか」で毎回悩む。今のところ自分がやっているのはこの3つ。
- 個人のPro/Maxアカウントは学習利用トグルを必ずオフにする(NDA案件かどうかに関わらず、デフォルトで統一しておく方が事故が少ない)
/feedbackはプライベートな検証用リポジトリでしか使わない(顧客コードを開いたセッションでバグに気づいても、その場で/feedbackを叩かない)- APIキーやシークレットは
.env直書きせず1Password CLIで注入する(学習利用設定とは別レイヤーの話だが、うっかりコミットや意図しない共有のリスクを減らす意味で合わせてやっておく)
3つ目については、実際に自分がどう1Password CLIとClaude Codeを組み合わせているかを別記事にまとめてある。


NDA案件で「AIツールの利用可否」を先方に確認される場合、この記事の内容(学習利用オフ・保持期間・/feedbackの扱い)をそのまま先方への説明資料の下敷きにできる。「オフにしてるから大丈夫です」で終わらせず、「オフにしても/feedbackだけは別ルートなので使いません」まで言えると説得力が違う。
Team / Enterprise / APIならZero Data Retentionも選べる
商用版はデフォルトで学習対象外だが、Enterpriseプランの一部の組織向けにはさらに踏み込んだZero Data Retention(ZDR)が用意されている。標準Enterpriseプランには含まれておらず、アカウントチームが個別に適格性を確認した上で組織単位で有効化する仕組みなので、必要な場合は自分から問い合わせる必要がある。
もう一点、Development Partner Programに組織として明示的にオプトインしている場合は、商用プランでも提供したデータが学習に使われる。これはAnthropicの一次API限定の仕組みで、Amazon BedrockやGoogle Cloud’s Agent Platform経由では提供されていない。「うちは商用プランだから絶対安全」と思い込む前に、組織の管理者がこのプログラムに入っていないか確認しておくといい。


ChatGPT・Geminiとの違いは?
軽く触れておくと、主要な生成AIコーディングツールの学習利用ポリシーは大枠でClaudeと同じ構造をしている。「コンシューマー版はデフォルトでオン、法人・API版はデフォルトでオフ」というパターンはOpenAI・Googleもほぼ共通だ。違いが出るのはClaude Codeのように「CLIツール単体でのデータフロー」を公式docsで細かく開示しているかどうかで、この透明性の高さ自体はAnthropicの強みだと思う(読み解くのに今回それなりに時間がかかったのは事実だが)。
よくある質問
Q. 設定をオフにしても、過去の会話はすでに学習に使われている? A. 設定変更は新規・再開したチャット/セッションに適用される。トグルをオフにした時点で、それ以前の追加のやり取りがない過去の会話が新たに学習に使われることはない、と公式に説明されている。
Q. Claude Code単体で学習利用を切り替える設定はある?
A. ない。学習利用のオン/オフはアカウント単位の設定で、Claude.aiとClaude Codeの両方に共通で適用される。Claude Code固有のsettings.jsonに相当する項目は存在しない。
Q. オフにすると回答の精度が下がる? A. 公式docsでは精度低下に関する言及はない。学習利用トグルは「あなたのデータをAnthropicの将来のモデル学習に使うかどうか」の設定であり、今使っているモデル自体の推論品質とは別の話。
Q. 無料版でもオフにできる? A. できる。Free/Pro/Maxいずれのプランも同じ設定画面から変更可能。
まとめ
- Free/Pro/Maxはデフォルトで学習利用オン。claude.ai/settings/data-privacy-controlsでオフにできる
- Team/Enterprise/APIはデフォルトでオフ。ただしDevelopment Partner Programに組織が入っていると話が変わる
- トグルをオフにしても、
/feedbackコマンド(5年保持)とセッション品質サーベイの追加質問は別ルートで機密が漏れうる - Claude Code固有の環境変数(
DISABLE_FEEDBACK_COMMAND等)とcleanupPeriodDaysまで設定して初めて「一通り塞いだ」と言える
顧客コードを扱う立場だと、この手の設定は「知らなかった」では済まされない。一度settings.jsonにまとめて書いておけば、あとは案件が増えても悩まずに済む。